風洞実験
風洞の形状と性能
風洞形状
風洞形式・性能
形式 | 室内回流式エッフェル型風洞 |
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送風機 | 直流電動機、出力110 kW |
全長 | 37.4 m |
測定断面 | 幅:2.2 m, 高さ:1.8 m, 長さ:20 m |
ターンテーブル | 直径 2.0 m |
風速 | 1~20 m/s |
乱れ強さ | 0.5% 以下 |
風環境実験
新たに建築物を建てた場合、その建築物周辺で吹く風は大なり小なり変化します。特に、高層・超高層建築物あるいは大規模構造物となると風の状況変化 に伴う周辺への影響は大きくなり、いわゆる「ビル風」と呼ばれる問題が生じます。そこで、建設による問題や障害の発生を未然に防ぐために、風環境の変化を 事前に調査・検討を行う必要があります。
風環境実験では、建設予定地点周辺の建設前後の風環境の変化あるいは建設後に何らかの風環境のために施した対策の効果を実験により把握します。さらに、気象データあるいは現地での風向・風速の実測データとあわせて建設地点の風環境を評価します。
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風洞実験による風環境評価
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多点風速計による周辺気流測定
風力実験
建物の縮尺模型と風力天秤を用いて、建物に作用する風力を測定します。測定した風力に基づき風応答計算を行い,構造用骨組風荷重の算定や居住性の検討を行います。
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風力測定模型と風力天秤
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風力測定状況
風圧実験
建物の縮尺模型に圧力測定孔を設け、多点同時風圧センサーを用い建物の外壁あるいは大スパン屋根に作用する風圧を測定します。測定した風圧に基づき、構造用骨組や外装材風荷重の算定を行います。
外装材風荷重の算定
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風圧測定模型
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多点風圧計
構造用骨組風荷重の算定
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風圧測定模型
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測定された風圧力による応答変位の解析結果
空力振動実験
空力振動実験は建築物の振動特性を模型化した弾性模型を用いて風による建築物の挙動を再現する実験です。測定した応答より構造用骨組風荷重の算定、居住性 の検討や不安定振動の検討を行います。建築物の振動特性を模型化した弾性模型には、建物を1質点系に模擬したロッキング模型や多質点模型があります。さらに、免震構造物などの構造の非線形挙動を模擬した弾塑性模型もあります。
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ロッキング模型
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多質点弾性模型