対象建物の構造の計算モデル化図作成
設計図書・現地調査結果をもとに対象建物の構造の計算モデル化図(軸組図、梁伏図)を作成します。このとき、耐震診断計算上の要素・条件を適切に考慮し、構造の計算モデル化を行います。
耐震診断計算
耐震診断計算は公的機関の評定を受けた耐震診断プログラムを使用し、パソコンで計算します。設計図・構造計算書・構造の計算モデル化図よりプログラム入力用のデータを作成します。構造の計算モデル化の一部についてはプログラムにより計算出来ない部分もありますから、この場合には適切な構造的評価をし、手計算による補正を行います。
構造耐震指標 Is
建物構造の耐震性は構造耐震指標 Is(アイエス)で表されます。
構造耐震指標Isは
SD:形状指標(建物全体の形状的特徴から算出される)
T:経年指標(ひび割れ・経年劣化等から算出される)
により算出されます。
構造耐震指標Isは
Is = Eo×SD×T
Eo:保有性能基本指標(部材耐力と粘り強さから算出される)SD:形状指標(建物全体の形状的特徴から算出される)
T:経年指標(ひび割れ・経年劣化等から算出される)
により算出されます。
耐震性の判定
計算により求められた CT (累積強度指標)と SD (形状指標)の積 CT・SD および構造耐震指標 Is により耐震性能は判定されます。
構造耐震判定指標 Iso (アイエスオー)は通常、
第1次診断法では Iso = 0.8
第2次診断法・第3次診断法では Iso = 0.6
に設定されます。これは
構造耐震判定指標 Iso = ES・Z・G・U において
Es = 0.8 (第1次診断法)
Es = 0.6 (第2次診断法・第3次診断法)
Z = G = U = 1.0 とした場合です。
CT・SDの範囲 | 耐震性の判定 | |
CT・SD > 1.25 | 安全 | |
0.3 ≦CT・SD≦1.25 | Is ≧Iso | 安全 |
Is < Iso | 疑問あり | |
CT・SD < 0.3 | 疑問あり |
構造耐震判定指標 Iso (アイエスオー)は通常、
第1次診断法では Iso = 0.8
第2次診断法・第3次診断法では Iso = 0.6
に設定されます。これは
構造耐震判定指標 Iso = ES・Z・G・U において
Es = 0.8 (第1次診断法)
Es = 0.6 (第2次診断法・第3次診断法)
Z = G = U = 1.0 とした場合です。